賃貸で猫を飼うと壁紙の退去費用はどうなる?ガイドラインの考え方と入居中にできる備え

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賃貸で猫を飼うと壁紙の退去費用はどうなる?ガイドラインの考え方と入居中にできる備え

賃貸で猫と暮らしていると、ふと壁紙のひっかき傷が目に入って、「これ、退去のときにいくら請求されるんだろう…」と不安になること、ありませんか?
実際にいくらかかるかは、契約内容や傷み方によって変わるので、ここで断定することはできません。でも、「どんな考え方で決まるのか」「入居中に何をしておけば慌てずに済むか」は整理できます。
この記事では、国土交通省のガイドラインに書かれている考え方をもとに、猫の飼い主が知っておきたいポイントと、入居中・退去前にできる備えをまとめました。

🐾 結論:「考え方を知る」「入居中に備える」「退去前に確認する」の3つ

国土交通省のガイドラインでは、ペットによる柱やクロス(壁紙)のキズ・臭いは、借りた人の負担と判断される場合が多いと考えられています。一方で、経過年数を考える考え方や、傷んだ範囲に限って直す考え方も示されています。実際の負担は契約内容や傷みの状況で変わるので、入居時の記録・傷をつけにくい工夫・退去前の確認の3つを意識しておくと、慌てにくくなります。

※この記事は、国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」の内容をもとに、一般的な考え方を整理したものです。法律の専門家による助言ではありません。個別のケースについては、管理会社や相談窓口にご確認ください。

😿 賃貸で猫と暮らすと、壁紙のことが気になるのはなぜ?

猫は爪とぎをしたり、高いところへ登ろうとしたりする生き物です。壁紙は表面がやわらかく、爪がひっかかりやすいので、気づいたら角がボロボロ…ということも珍しくありません。

🐾 壁の角や柱で爪とぎをしてしまう
🧗 カーテンや壁ぎわを伝って登ろうとする
💧 粗相やマーキングで、壁や床ににおいがつかないか心配

持ち家なら「仕方ないか」で済むことも、賃貸だと「退去のときにどうなるんだろう」という不安がついてきます。まずは、退去時の費用がどんな考え方で決まるのかを見ていきましょう。

🏠 「原状回復」は、借りた時と同じに戻すことではない

退去時によく聞く「原状回復」という言葉。「借りたときとまったく同じ状態に戻さなきゃいけない」と思われがちですが、国土交通省のガイドラインでは、そういう意味ではないとされています。

📘 ガイドラインで示されている考え方
・原状回復とは、借りた人の故意・過失や、通常の使い方を超える使い方などによって生じた傷みを直すこと
・年月がたって自然に古くなったもの(経年変化)や、普通に暮らしていて生じる傷み(通常損耗)の修繕費は、家賃に含まれているという考え方
・借りたときと同じ状態に戻すことではない

ただし、ガイドラインは「トラブルを防ぐための一般的な考え方」をまとめたもので、法的な拘束力があるものではありません。すでに契約している場合は、契約書の内容が基本になり、はっきりしない点をガイドラインを参考に話し合う、という位置づけです。

🐈 猫による壁紙の傷は、どう考えられている?

気になるのは、猫がつけた傷がどう扱われるかですよね。ガイドラインでは、共同住宅でのペット飼育について触れたうえで、ペットによって柱やクロス(壁紙)などにキズがついたり、臭いがついたりしている場合は、借りた人の負担と判断される場合が多いと考えられるとされています。

これは、ペットの傷や臭いが「普通に暮らしていれば必ずできるもの」ではなく、飼い方や使い方によってできたりできなかったりするもの、と考えられているためです。なお、ペット飼育が禁止されている物件で飼っていた場合は、契約で決められた使い方に違反していると考えられる、ともされています。

とはいえ、「猫がいたら全部自分持ち」と決まっているわけではありません。実際の負担は、契約内容や傷みの状況によって変わります。次の「経過年数」と「直す範囲」の考え方も、あわせて知っておきましょう。

📅 経過年数は、どう関係する?

ガイドラインでは、借りた人に直す義務がある場合でも、年数がたつほど借りた人の負担割合を減らしていく考え方がとられています。壁紙(クロス)の場合は、6年で残存価値が1円となるような負担割合を算定するという考え方が示されています。

🙅「6年住めば費用はかからない」ではない
6年という数字は、経過年数を考える考え方の一例です。ガイドラインでは、年数を超えた設備でも、借りた人には注意して使う義務があり、故意や過失で壊してしまった場合などには、直す工事にともなう負担が必要になることがありうるとされています。また、入居時に新しい壁紙だったかどうかなど、入居時の状態によっても考え方が変わります。年数だけで決まるわけではない、という点は覚えておきたいところです。
📏 直す範囲は「傷んだ場所を含む一面分」が目安

直す範囲についても考え方が示されています。原状回復は、できるだけ傷んだ部分に限るのが基本。ただし壁紙は、借りた人が傷つけた箇所を含む「一面分」までは、張り替え費用を借りた人の負担としてもやむをえないとされています。部屋全体の壁紙を全部張り替える費用を、そのまま負担するという考え方ではない、ということですね。

📄 契約書の「特約」を確認しておこう

ペット可の物件では、契約書に「特約」として、退去時の負担について書かれていることがあります。ガイドラインでも、例外としての特約の例に「クロス張替費用(居室内でのペット飼育を認めるため)」が挙げられています。

一方で、本来は家賃に含まれる「経年変化・通常損耗」の補修まで借りた人が負担する特約については、その内容や負担について、借りた人が認識・合意していることなどが重要とされています。手元の契約書に、ペットやクロス張り替えに関する特約がないか、一度見直しておくと安心です。

🧰 入居中にできる備え

退去時のトラブルを防ぐために、入居中からできることがあります。今日からできることを3つ紹介します。

1入居時の状態を、写真で残しておく

ガイドラインでは、入居時と退去時に、貸す側と借りる側が立ち会ってチェックリストで確認することや、傷みの場所や程度を写真などで残しておくことが大切とされています。入居したときにすでにあった傷や汚れを、日付がわかる形で撮っておくと、退去時に「これは最初からあった」と説明しやすくなります。すでに住んでいる方も、今の状態を撮っておくだけで、あとから見返す材料になります。

2猫が爪とぎできる場所を用意する

猫にとって爪とぎは自然な行動なので、「やめさせる」より「ここなら研いでいいよ」という場所を用意してあげる方が、壁を守りやすくなります。壁の角や柱など、猫がよく爪とぎする場所が決まっているなら、その近くに爪とぎを置いてみるのもひとつです。

3傷つけそうな場所は、早めに対策する

猫がよく狙う場所が分かったら、早めに保護や対策をしておきましょう。

🔗 壁や家具を傷つけそうな場所の対策は、こちらでまとめています

猫の爪とぎでソファがボロボロ!家具を守る方法とおすすめグッズ

保護シートで「守る」方法と、爪とぎシートなどで「別の場所へ逸らす」方法を、口コミをもとに整理しています。

なお、突っ張り式の柵やゲートを使っている場合は、壁や天井に力がかかることもあります。設置場所や使い方は、猫の脱走防止柵はずれる?突っ張り式3商品の口コミと注意点を比較もあわせて参考にしてみてください。

🔍 退去前に確認しておきたいこと
✅ 退去の立ち会いでは、傷や汚れを貸す側と一緒に確認する
✅ 見積書が出たら、「どこを・どの範囲で・どう直すのか」の内訳を確認する
✅ 入居時の写真と見比べて、もともとあった傷がないか確認する
✅ わからない点は、そのままにせず管理会社に質問する

それでも気になる点がある場合は、消費生活センターなどの相談窓口に相談する方法もあります。消費者ホットライン「188」に電話すると、近くの消費生活相談窓口を案内してもらえます。

📝 まとめ

賃貸で猫と暮らしていると、壁紙の傷や退去費用はどうしても気になるもの。国土交通省のガイドラインでは、ペットによる傷や臭いは借りた人の負担と判断される場合が多いと考えられている一方で、経過年数を考える考え方や、傷んだ場所を含む一面分を目安にする考え方も示されています。実際の負担は契約内容や傷みの状況によって異なるので、気になる場合は管理会社や相談窓口に確認しましょう。

「考え方を知る」「入居中に備える」「退去前に確認する」。
この3つを知っておくだけで、退去のときに慌てにくくなります。

壁だけでなく、床の傷や汚れも気になる方は猫と賃貸暮らしの床対策|傷や汚れを防ぐ方法と選び方もあわせて読んでみてください。

※参考:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」(2026年10月7日確認)。ガイドラインの本文は国土交通省の公式ページで確認できます。

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